尿酸値も、生活習慣と密接に結びついていますが、体質の要素も強いと考えられています。また糖尿病などの他の疾患があると、尿酸の合成が亢進するなどお互いが複雑に絡み合っていることも知られています。
尿酸が高いといいますと痛風を思い浮かべられるかと思います。足の親指が腫れてものすごく痛い、歩くこともできないとおっしゃってクリニックに来られる患者様もたくさんいらっしゃいます。痛風は、尿酸結晶が関節にたまって炎症を起こす病気です。痛風それ自体は、命にかかわる病気ではありませんが、風が吹いても痛いと言われるほど大変強い痛みを伴います。尿酸値を6.0未満にして数年間頑張って治療しないと、溜まった結晶が取り除かれないと言われており、少し辛抱よく治療していただきたいと思います。痛み止めを飲んで痛みが治まってしまってそのまま放置しますと、そのうちまた関節が腫れて痛いということを繰り返してしまいます。 また、これはあまり知られていないのですが高尿酸血症は腎障害のもとになると考えられています。腎機能がすでに少し落ち始めてしまったような場合には尿酸合成阻害剤などの内服が推奨されます。
水分が相対的に不足しがちな夏場は痛風発作の多い時期でもありますので、痛み止めを飲んでやり過ごさずに、ぜひご相談ください。